介護の現実を描きます。ITトピックスをお知らせします。旅と歴史を描いた私のHP「日本ぶらり歴史の旅」(英文もつくってあります)http://www.ab.auone-net.jp/~nut/にもぜひアクセスしてください。


by burari-skuri

カテゴリ:論点( 17 )



 09年3月27日付けの朝日新聞によれば厚生労働省は介護職賃上げのために施設費への充当を含めて1兆円を投入するべく検討に入る。お役人は権力を離さないでいてガンジガラメの机上プランを押し付けることなく、予算タップリを賃上げに投入すべきである。お役人は権力離したがろうはずもないがである。

 筆者がJ聞いているところではこのままでは介護界に将来を託せないとして4人に1人が辞めていくという。介護に喜びを感ずる人は多い。

特養の待ち行列が500人じゃしょうがない

 最も込んでいる東京の場合特養(特別老人ホーム)待ち行列は500人だという。一方、不動産会社の無届け施設が増えている。これでは世界に冠たる国民皆保険制度が泣くというものだ。

プランを押し付けずに無条件に賃上げ実行すべきである。筆者が聞いている範囲では介護職の尊い立場にある若者は今のままでは将来を託せないとして4人に1人が辞めていくという。

 社会保険庁の無駄遣いは労働省と合併以前に行われたものであるが、人海戦術で解決するものではない昔書かれたプログラミング言語はCOBOLという古い言語で、これに通暁している団塊の世代でいまは職場にはいない。かといってこのプログラムサンプル解析するには巨額の予算がかかるだろう。



 一方、介護界を見るといまのままでは将来を託せないとして、4人に1人が辞めていくという。
[PR]
by burari-skuri | 2009-04-08 10:46 | 論点
中央政府は太りすぎた・政権居座りはもううんざり
 建国以来初の黒人大統領オバマ氏を次期政権に選び新しい歴史が始まろうとしている。日本国民は再び麻生政権退陣を要求するのが偽らない心だ。もう政権居座りはうんざりである。オバマ氏の政策予測は論点15に書いた。

 大晦日の街は住むところのない非正規社員であふれかえっている。こんなことは初めてだ。あい変わらず指導者にはこの国をどこへ導くかの政策がなく、良く見えたアメリカは一皮向ければやっていることは日本企業と変わりがないことが判明した。

非正規社員はなくらない

 戦後日本企業と役所は何でも下請けに出すようになった。要するにハングリー精神を忘れ、怠け癖がついた。にもかかわらず予算がタップリある。これが今日災いの元になっている。

 筆者はかつて世界最強のITインフラ・プロバイダーIBMの今後5年間のサーバー統合計画に触れ、3900台のサーバーでやっていた情報処理を1台でやってしまうことを述べた。他のメーカーも追随するであろう。かくしてコンピュータカフェ難民はなくならない。

予算は使うべきところへ使え

 失敗が見え見えなのは後期高齢者介護保険制度。思想が悪いのではない。日本の介護保険法は世界に冠たるものだ。要はお役人のやり方にある。机上の空論ではなく経済的に逼迫した老が老を介護するとはどんなものか、長年介護をやってきた家族の意見を聴取するとか、介護施設職員の意見を聞くとか、現場の声を聞くべきである。

 厚労省は今回初めて介護施設の予算を若干増やす方針を固めたが、これを施設を絞る材料にすべきではない。予算はタップリある。無駄遣いを辞めればたちどころに後期高齢者の分を含めて捻出できる。

安い給料奥ゆかしい情熱ー施設の介護職員

 われわれ介護を受ける高齢者はわがままである。なのに施設の職員は嫌な顔ひとつせずに適切な対応をしてくれる。けれども安い給料に甘んじての話である。入浴介助など重労働をこなさければならない。筆者が聞いたところによると、近頃4人に1人が辞めていくという。このままいけば介護保険制度が崩壊する。国民はチェンジを求めている。
[PR]
by burari-skuri | 2008-12-31 17:17 | 論点
認知症の患者にかけた保険の住所変更もできない

 妻の保険は夫がかけるのが普通だろう。その妻が後日アルツイハイマ病にかかかってしまった。アルツハイマは他の認知症と違って、ものの認識機能を失う不治の病である。ということは人格の破壊が起こるということを意味する。例えばバナナをにぎってもそれが食べものということがわからず、口を開かなくなるのである。

 かつて郵便局は一番利子率が高い貯蓄機会を提供するために、全額払い込みの、簡易保険を積極的にすすめた。私は100万円の簡易保険に1,241,110円を払い込んだ。満期は平成24年12月2日。妻80歳のときである。

  そこへ昨今の振込み詐欺騒動である。最近、私は57年住み慣れた家を売りに出してマンション」に引っ越した。それを機会に郵便公社の窓口へ住所変更にいった。ところが、成人後見人を立てないと変更はできないし、満期時に1銭も払い出しできないという。これは不合理ではないか?お客様をなんと心得ているのか?
[PR]
by burari-skuri | 2008-12-13 10:58 | 論点
日本では絶対に起こりえないこと

 アメリカでは誰でも大統領になれる。黒人バラク オバマ(Barack Obama)上院議員が次期大統領に選ばれた。アメリカ人が建国以来最初の黒人大統領を選んだわけである。これはすごいことだ。ふりかえってみれば、政体の違いあるとはいえ日本では絶対に起こりえないことである。世界の歴史に影響を及ぼすだろう。

 47歳のオバマ氏はいろいろな世界的な雑誌ロンドン・エコノミストほかの情報を総合するときわめて現実主義的で今後次の懸案問題を卒なくこなしていくとみられる。2009年から2027年までの8年間にこれに要するアメリカの建て直しのために資金は1兆ドル(100兆円)とされ
る。

*金融不安の沸式。米国発信の世界経済動揺を鎮めるべく主要国政府(G7)。

*5000万人といわれる健康保険無加盟問題の解決。

*イラク、アフガンからの軍の撤退。

サブプライムローンで儲けるだけ儲けたアメリカの金融機関の破綻を救済すべくる各国サミットは一堂に会し日本の麻生総理はIMFに1兆円規模の資金拠出の用意があると演説した。
これは政策ではないと酷評する論評がある。いったい道義を喪失したこの日本をどこへ導くのかについての政策が何もない。

 日本には世界に冠たる国民皆保険と介護保険(必ずしもうまく機能しているとはいえないが)オバマ氏はこれの改良に取り組むだろう。

 アメリカの軍を撤退させるだろう。この際イランとの間にエネルギー消費との兼ね合いから核燃料の取引を行うカも知れない。
[PR]
by burari-skuri | 2008-11-20 16:10 | 論点
居座ろうとする自民党

 福田総理は就任当時、少なくとも4年は政権にとどまらないと意味が無い。福田内閣は国民に目線を置いた安心内閣だといったが、わずか1年足らずで政権を投げ出してしまった。
しかも、自民党は総選挙で国民の信を問うことなく政権に居座ろうとしている。

 選ばれる新総裁は、いずれにしても選挙管理内閣を勤めるべく短命に終わることがわかっており、それでも歴史に名をとどめればいいと思っているのかもしれないが、国民を愚弄している。第一、女性を担ぎ出せば国民的人気をかもし出せるかもしれないと思う根性が嫌いである。

 茶番劇はもううんざりである。
[PR]
by burari-skuri | 2008-09-04 11:11 | 論点
小林多喜二の蟹工船がベストセラーに

 昭和初期に書かかれた小林多喜二の「蟹工船」がいまベストセラーになっている。内容は主人公はおらず、当時の過酷な蟹工船労働環境を描いたもので、プロレタリア文学の佳作とされ、何カ国語にも訳されている。このことは、いつの時代においても平均的大衆は変わるものではないことを表している。世の中には、大衆の活字離れを指摘する向きがあるが、そんなことはない。

 いくらインターネットの時代とはいっても、それは変わらない。むしろ、非正規社員と称される正社員に採用されないネット・カフェ難民を始め、こんな世の中に閉塞感を抱いている人びと読みたいからベストセラーになっているのであろう。ネット・カフェ難民とは自分の寝る部屋の家賃も払えないので急ぎのプログラミング作業を受注し、ネット・カフェで一夜を過ごす非正規社員のことである。作業の内容と質は昔と変わっていない。

敗戦時元中曽根総理、不和共産党委員長、土井参議院議長は誰も自分がそうなるとは思っていいなっかった

 話は変わるるが5月11日(日)の田原総一郎の定例番組に出演した元総理中曽根氏、元共産党委員長不和氏、元参議院議長土井氏は誰も敗戦時(ソ連軍の侵攻にあった旧満州にあった筆者にとっては文字どおり敗戦を経験した)に自分がこういう立場に立つとは思っていなかった。中曽根氏は海軍主計将校として海軍内でもう油がきれるので戦争は負けだとわかっていたという。

 不破氏は小学生のとき敗戦を迎え、共産党に就職してマルクス資本論に出会い、頭角を現した。ソ連はそこに書かれていることと正反対のことをやったという。やっぱりいま尊敬する人といえばマルクスだという。

 土井氏は敗戦時は国会議員になろうとは露も考えていなかった。当時は女性で憲法を研究する学者などは皆無で研究員と呼ばれていた。それよりも日夜が死と背中あわせの勤労動員の学徒だった。国家を背負っていた点では3人は同じだった。

 土井氏はある日突然民社党の成田知巳委員長から電話を受け、国会議員への立候補の勧誘を受けた。初めは立候補しようとは思わなかったが、次第にこの閉塞した日本を変えるには
自分が変えるしかないと考えるようになった。選挙の結果は自民党大敗、社民党の勝利であった。3人とも国家を背負っており、哲学を持っていた。

 それに比べいまの国会議員はそれがないし、信用できない。3人が異口同音に指摘することはいまの福田総理には、「この日本をどうもっていくかの明確なメッセージがない」ことである。

c0067077_1635547.jpg

写真説明 庭のチャイブがこんなにかわいく花を咲かせてくれました。
下は青筋アゲハチョウです。やっと春らしい天気になったので、安心したのでしょうか、ひらひらと飛んできて羽を広げ親しそうにとまりジッとしています。こちらもいい気持ちになってちょうちょうを見守ってしまいました。



それから論点10の非公開のチェックをはずすことを忘れていることに気がつきましたので、そのときの時点のまま公開します。






c0067077_16352622.jpg
[PR]
by burari-skuri | 2008-05-15 11:55 | 論点
頭ハッキリ老人にはもの足りないいまの自立支援

 いまの自立支援支援サービスは頭ハッキリ老人に向いた支援管理法が欠落している。つまり、いまの管理体制はおもりのついたマシンを使って物理的リハビリ支援をする方式と、車椅子に乗っている肢体の不自由なお年寄りを対象とする支援とに限られ、一定時間内にサービスをこなすゼネラルな管理しかない。前者の自立支援はかかりつけ主治医の情報提供書に肺気腫と書いてあれば利用できない。心に対する自立支援サービスが欠落しているのである。

 世の中は足腰が弱ってきたが、車椅子に乗るまでもない頭ハッキリ老人がたくさんいるのだが、こうした老人に対する自立支援サービスが開発されていない。

計算が早くできること、左手はチョキ、右手はグーを出せることが頭の回転が早いわけじゃない

 筆者は子供のときから超不器用で、見出しのようなことはとてもできない。しかし、暗記物は得意で、中学生のころは先生の癖を思い出しながら2度ぐらい教科書を読めば一言一句間違わずに暗記できた。おかげで試験はいつでも100点か秀であった。

 東北大学加齢医学研究所教授川島隆太さんは「いい言葉は脳を若返らせる」という本を監修しておられ、有名な名文(たとえば清少納言の「徒然草」の出だし「つれづれなるままに、・・・・」やヘルマン・ヘッセの「愛されることは幸福ではなく、愛することこそ幸福だ」を読むと、脳の血流が刺激され若返る)といっておられる。是非頭ハッキリ老人の心をなごませる系統だったサービスを開発してもらいたい。

 
[PR]
by burari-skuri | 2008-03-10 20:00 | 論点
かつてのピカイチ言語FIORTRAN、COBOLはいまや骨董品

 いま問題の年金積み立ては確か厚生年金から始まったと思うが、外国機の超大型コンピュータ(当時の超大型といえばIBMかユニバック製しかなかった。確か初めは総理府統計局がIBM製を導入し、厚生年金の処理に当たっていたと思う)を入れ、当時のピカイチ言語FOTRANまたはCOBOLで書かれた。

 国産メーカーは産業の黎明期にすぎなかった。筆者は当時からおなじみの年金手帳を見たような気がする。

いまや骨董品FORTRAN、COBOLがわかるシステム・エンジニアはめったにいない

 昨今は団塊の世代の退職ラッシュである。団塊の世代はFORTRAN、COBOLを習った最後の世代とわれる。新聞によれば、社会保険庁は年金手帳をコンピュータで読み取るプログラムを開発した。しかし、何百万件かの年金手帳の原本は地方自治体で破棄してしまったのだからどうしようもない。

 もしマイクロフィルムに原本を撮影したから問題ないからといっても完璧を保証されたわけではない。原本を破棄していない年金手帳にしてもコンピュータで読み取るサンプル調査では多額の費用と年月がかかるようである。これは年金手帳が破棄されなかった件数についてである。

こういう事実は、国民の前で初めてオープンに交わされた与野党間の質疑応答で白日のさらされたのであり、民主党が求めている当時破棄を決めた3人の証言を自民党の某氏が勝手に議事録から削らせたなど行為がみられたそうである。

 ガソリン税の一般財源化にしても質疑応答が進むにつれて税金の無駄使いがいまや既得権化していることがさらけだされた。言語道断である。

楽をするためと既得権を温存するためになんでもサービス・ビジネス化

 グローバル化の一環としてサプライ・チェーン・マネジメント(略してSCMという)が進む。2、3日まえにNHKがアメリカのヒラリー・クリントンとオバマの接戦をほうじていた。その一環としてSCを追求するソフト会社役員を突然辞めさせられた人の話が出ていた。
[PR]
by burari-skuri | 2008-02-12 19:44 | 論点
生身の家族を傷つければ死んでしまう

 毎日のように家族を家族とも思わず殺傷するニュースが報じられる。18歳にもなって仮想現実と現実との区別つかないのだ。若干技術的になるが、そもそもvirtual realityは昔は事実上のメイン・メモリーという意味に使われた。つまり、昔は半導体の容量が小さかったので、頭のいい技術者がその容量を超えたプログラムを書いておいてドラムに蓄積しておき、必要時にメイン・メモリーにそのプログラムを移すソフトウェアを開発したのだ。

 誰が訳したか知らないが、これを日本語で「仮想現実」とやってしまった。一方、インテルの創立者の1人であるゴ-ドン・ムーアは半導体の容量が2年ごとに倍になるというムーアの法則を発表していたが、その後の発展は予測どおりになり、いまやパソコンは最も半導体の容量とスピードを食う映像と音声を問題なく処理できる機能を持つにいたった。いまやパソコンのメインメモリーはXギガという容量とスピードをもっている。これを予見して日本語に訳したとすれば、訳者はよほど頭のいい人といわくてはならない。

 とにかく、いまのパソコンインターネット上で写真や漫画やゲームを自由自在にやりとりし、再生できる。これらの人工現実では表現自由で、格闘シーンでこれでもか、これどもかと相手を倒し、相手は打たれても、うたれても、立ち上がってむかっていく。筆者はそのゲームソフトを見たことがないが、親や家族を傷つけるよう指示する悪魔的な神があるらしい。

 筆者が現役でIT評論をやっていたころ、ゲームを開発しているソフトウェア技術者を取材したことがあるが、彼らは良心がとがめられながらやっているといっていた。

 問題は18歳にもなって現実と仮想現実の区別がつかないような状態を放置し、親や家族を大事にするたことを教えなかったことである。詰め込み教育に腐心し、心を失った結果である。筆者が思うに、大部分の青少年はいまでも大部分の青少年は健全である。昔は小学校のときに修身という授業があって目上の人は敬うまうべきもの、弱者は助けるべきものということを教えられた。子供は水、教育は器である。

高学年でないと歴史的思考なし

 いまは自主的にものを考えさせようと、歴史の授業がなくなって社会という授業が設けられた。これは筆者の自立支援デイ・サービスでの経験だが、施設の職員があまりにも歴史を知らないことに驚かされる。

 例えば昔の「小学校」のひとつ新田義貞の「稲村ガ崎」を歌うときに鎌倉の鶴岡八幡宮には話が及ぶ。鶴岡八幡宮といえばいまでも祖父北条時正にそそのかされ、源頼朝、頼家と二代続き、時の三代将軍実朝が参拝するおりに銀杏の木陰から飛び出し、実朝を暗殺し、直ちに捕らえられ処刑された公暁の歴史はあまりに有名だ。今やその銀杏は大銀杏になっている。視の事実を全く知らないのだ。

 「これがあの銀杏の木か」と知っていたら、もっと幅広い人生が送れるのにと思う。この間、小学校6年生の歴史ものものの読書が好きな孫が鎌倉幕府滅亡の歴史を調べに行きたいと言う。われわれは中学低学年の歴史教科で鎌倉幕府の最後の執権北条高時が東勝寺で一族郎党ともども自刃して果てたことを習った。

 頼朝は武家政治を創設したが、源は三代、27年にして北条氏にのっとられた。古代ローマ帝国は1200年続いた。なぜか?猜疑心の強い頼朝は、弟義経、範頼を謀反の下心あると疑って殺してしまった。ローマは1200年も続いた理由のひとつは、征服した国に有能な人物がいれば、例え奴隷であっても自分の息子にさえしてひきたてた。

 こうした事実を知っているだけでも鶴岡八幡宮にいったときに受ける感性は違う。歴史の教科の復活を切に望む。
[PR]
by burari-skuri | 2008-02-11 22:00 | 論点
認知症の論議は入り口に終始

 認知症にかかっている人は現在170万人、10年後は350万人に膨らむと予測されている。2008年1月20日夜9時NHKは、「スペシャルNHK」を流し、介護をする人びとを含む認知症に悩む人びとの現状を取材、報道した。

 筆者はアルツハイマー型認知症の妻を介護してきた経験から感想を述べることにする。

 筆者のかかりつけ医は日大医学部出身で、臨床医学最前線と太いパイプをもっておられ、先生の優秀さと豊富な経験もあり、約7年前には妻が若年性アルツハイマー病にかかっていると診断された。ときに妻は63歳。そこで都立医療センターの物忘れ外来に診断を申し込むことになった。

 ところが、専門の窓口である精神科の予約受付は10月であったのに、予約がとれるのは4ヵ月後の翌年2月という話。。そこで、かかりつけ医に相談したところ、「それなら神経内科もの忘れ外来から戦術的にやってみましょう」ということになった。

 すると、すぐに診断の予約が取れ、翌週には診断になり、MRIを撮った結果、海馬のDNAがすきすきであることがわかった。認知症に詳しいかかりつけ医でこんなに違う例である。

 報道では夫婦のどちらかが認知症で、入り口のところで戸惑っている姿であった。これらの人びとは不安ななかで医師に抗うつ剤と認知症の進行を遅らせるアリセプトというクスリを処方されますますかえって不安定になり、不安にうちひしがれてきた姿であった。

認知症には2種類ある

 認知症は大きく言って脳血流異常とアルツハイマー型津の2種類があるのだが、報道ではそのことが明らかになっていなかった。筆者の旧満洲の中学校のクラスメートはリハビリ法の大家である。彼に電話をかけ聞いていたのと、本を送ってくれたので、読者のご参考のために書くと、認知症には大きく言っての血流異常型、アルツハイマー型の2種類があり、前者は脳梗塞型の疾患を指し、後者は記憶と思考との間をとりもつ海馬に関係している。

 アルツハイマー型認知症と脳血流疾患のある人は、表面は同じような病状を伴うが、アルツハイマーにかかっている人は海馬の欠陥であるから、ものの認識ができなくなるの末期においては、坂道を転がるようにものの認識ができなくなり、例えば食べものを前ににしてもそれが食べものと認識せず、口を開かなくなり、いま自分がどこにいるかがわからなくなり、歩くことを忘れその場に座り込んでしまう。一方、脳血流疾患の人は肢体不自由を伴う。つまり、アルツハイマーは思考との間をとりもつ海馬の病であるから、言葉の表現が支離滅裂となり人格破壊が起こるのに対し、脳血流疾患の人は人格破壊が起こらない。

 クスリといえば完治薬はなく病気の進行を遅らせるアリセプトというクスリがある。しかも、アリセプトは個人個人によって効き目が違い、使ってみないとそれがわからない。また、現在までに実にいろいろな抗うつ剤が開発されており、医師は自由に処方できる。睡眠促進剤もいろいろあって驚かされる。つまり、医学は脳をここまでコントロールできるという段階に達しているということである。

 放映では、これらの薬を投与されてそれが個人の病状に合わず、困った例が取り上げられていた。筆者が強調したいのは、アルツハイマー病は人格破壊が起こる不治の病であることだ。一方、脳血流疾患は老いとも関係するが、涙ぐましいリハビリ努力によって完治する例があり、人格破壊は起こらない。

 放映では、この区別がなされていなかった。筆者はこの放映に出席した人びとはアルツハイマー病のことは先刻承知していていると思うが、アルツハイマー病にかかっている人は、自分がどこにいるかがわからないのだから、不安で不安でしょうがなくなり、時間に関係なく徘徊が始まる。

硬直した報道体制?

 放映が客観的でないようではNHKの総合テレビという言葉がなくというものだ。これでは認知症の放映が誤ったイメージを伝えてしまう。

 すでに発表されたように、京都大学中山教授は再生医学の面で、患者自身から幹細胞の再生可能性を示し、大学を超えた協力体制が動き出そうとしている。

 NHK総合テレビと名つける以上は客観的であるかの反省がなくてはならない。そして、とかく遅れがちの日本の新薬認可に焦点を当てた報道があれは科学部の扱いなどとの縄張り意識を超えて総合的、客観的に行われなくてはならない。「その時の歴史を動かす」ぐらいの気概をもて当たるべきだ。

 話題になっているから取り上げる惰性的番組編成はやめてもらいたい。
[PR]
by burari-skuri | 2008-01-26 15:00 | 論点